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伝統をつなぐ会 くるる舎

 くるる舎は東京・府中にございます龍生軒を拠点に、
日本の伝統文化の保存と振興を目的として設立されました。
 私たち日本人にとって、
かけがえのない財産である日本の伝統文化を未来へを繋ぐため、
国内外に広く知っていただけるような活動をしております。
 長いこと日本の伝統文化を学んで参りました私たちが
龍生軒とのご縁を頂いたのは2018年のことでした。
以降、龍生軒を舞台に茶の湯を軸とした様々な活動を続けています。
 伝統文化を学ぶことの意義は、個人の知的欲求や趣味嗜好に留まらず、
長く続いた価値ある文化を次世代に繋いでいくという役割にあります。
有形・無形問わず、文化というものが包摂している情報量は膨大で、且つ深淵です。
 文字や画像・映像だけでは到底伝えきれない「情報」を
「人間」という記録媒体を通して次世代に繋げていくようなイメージでしょうか。
 私たちはそんな思いで龍生軒に集っています。
 また、龍生軒では私たちと志を同じくする
様々な伝統文化のプロフェッショナル達との多くの出会いがありました。
 文化という「形のないもの」は人から人へと受け継がれていくものです。
そこに「熱い想い」があれば根強く受け継がれていきますが、
形がないだけにその脆弱性は否めません。
実際に、多くの伝統文化は絶滅危惧種と言われてしまうほど、
僅かな人たちの熱い心によってなんとか存続しているというのが現状です。
 伝統や文化の継承には「つなげていく」という
明確な意思が必要であることを改めて思い知る昨今です。
 「中村昌生」という、日本を代表する偉大な茶室・数寄屋建築家の設計である「龍生軒」を
私たちが受け継いだのは、奇しくも中村先生が亡くなった翌年のことでした。
「つなぐ」という想いを明確にした出来事でもありました。

 コロナ禍を経て、2022年。
一流の舞台で活躍している「和のプロフェッショナル」達が集結して、
本物の日本伝統文化を体験できる場として広く開放するために
「一般社団法人 伝統をつなぐ会 くるる舎」としてスタートしました。

 未来へ継なぐ
 世界へ繋ぐ

 時空を超えて伝統文化をつなげていきたいと思っております。
 どうか、皆様のご理解とご協力を賜れましたら幸甚です。

くるる舎の由来

 くるる舎の「くるる」は「カギのルーツ」とも言える、
古代のカギ「くるるかぎ」に由来しています。

 奈良時代の鍵には海老錠(えびじょう)と
鑰(やく)と呼ばれる2種類の「カギ」がありました。

 中国では現在でも鑰を鍵の意で使用しています。

 くるるかぎはこの「鑰」の別名に当たります。

  龍生軒のある府中市は古くは奈良時代から栄えた町で、
駅前の発掘調査では奈良時代のカギ「鑰」
=「くるるカギ」が出土しています。

 府中という歴史ある地とのご縁への感謝とともに
古代から続く伝統のカギを未来につなぐ
という思いを込めて「くるる舎」と命名しました。

本物を追及する

伝統文化の保存と振興を活動理念とする「くるる舎」ですが、私たちがもっとも大切にしているものは「質」です。

 「質」というのは何も「高級志向」ということではありません。重要視しているのは「中身」。イメージ先行型であったり、うわべばかりの本物ではなく、中身のクオリティを再重要視しています。伝統文化という冠が付くだけで何かと高尚なイメージ、高級なイメージになりがちな日本の伝統文化ですが、門構えばかり立派でも中身が伴わなければ意味がありません。

 一般的に伝統文化の普及というと、ハードルを低くして広く募るパターンが多く見られますが、私たちは質の高い内容を提供することを最優先としておりますので、普及のために質を犠牲にしてハードルを下げるということは致しません。門は常に開かれていますが、質への妥協は一切ありません。
 
 本物の空間を拠点に一流のプロフェッショナル達が集結しているくるる舎のポリシーです。